アカデミアがどうとか

ポスドク問題について一部で主張を交わしてらっしゃるようだ。僕はこれを断然支持したい。だってかっこいいじゃん(エリカ様風)。

http://d.hatena.ne.jp/horikawad/20120110/1326147697

ところでどうでもいいんだが、競争が激化してポストが少なくなって、ポスドクが路頭に迷い野垂れ死んでいる(誇張表現)のだそうだが、それならなぜ私はこんなにSNPもシークエンスも塩基多型もコピーナンバーも遺伝病もがん組織もなんでもかんでもやらにゃならんのだ。いややりたいけど、あまりに多いと結局細かく見る時間がない。患者さんのためになる研究をしたいけど、患者さんの顔を思い浮かべながら深く掘り下げるほどの時間が取れず、バーっとルーチン的に流していくのがいやだ。しかもそういうやり方ではミスが混じる。

人が足りないからなんだけど、なのに職がなく路頭に迷うポスドクがあると聞く。なんでなんだ。

多分産業構造の変化、とかと同様にアカデミア構造の変化が起こってるんだと思うなあ、バイオでは特に。ウェットからドライへ。もちろんウェットが必要なくなるってことは全然なく、今よりドライのプレゼンスが上がるっていうくらいの意味だけど。

自分のやりたいことがやれないこともあるかもしれない。でもそんなの他の職業なら当たり前だ。研究者も所詮社会の一部であって、飛び抜けて優れた人間以外は社会の求める研究をやるしかないだろう。実際欧米では以前別のことやってた人が大量にバイオインフォマティクス流入してる。そういうのは、例えば数学でポストに居続けられなくなった人とか、経済やってた人とか。あるいはさっき書いたように、ウェットをやっていたがドライに転向した人。それでバイオは回ってる。

さあ!路頭に迷うポスドクとやら(実際僕の周辺で見たことがない)!はやくゲノムの世界に来て、遺伝の統計的な側面とプログラミングを学んだら、僕の仕事をやっておくれ。マジで。